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映画レビュー

「時をかける少女」あらすじ&ネタバレ感想

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Amazon時をかける少女 角川映画 THE BEST [DVD]

日本公開

  1983年7月16日

制作国

 日本

原作

 筒井康隆

監督

 大林宣彦

脚本

 剣持亘

制作

 角川春樹

 山田順彦

 大林恭子

キャスト

芳山和子

 -原田知世

深町一夫

 -高柳良一

堀川吾郎

 -尾美としのり

立花尚子

 -根岸季衣

福島利男

 -岸部一徳

神谷真理子

 -津田ゆかり

堀川貞子

 -きたむらあきこ

紀子 

 -入江若菜

たつ

 -入江たか子

深町正治

 -上原謙

芳山哲夫

 -内藤誠

あらすじ

夜の雪山のシーンから始まります。高校のスキー教室で一年生の芳山和子と幼なじみで同級生の堀川吾郎が話していると、やはり幼なじみで同級生の深町一夫が現れます。場面が変わり新学期になりました。4月16日土曜日、和子は掃除当番で理科教室を掃除しています。一緒にいた吾郎と一夫を先に帰らせ一人で後片付けをやっていると教室の隣の実験室から物音が聞こえます。和子が部屋に入り誰がいるのか探していると棚からフラスコが落ち白い煙が漂います。それを吸ってしまい気を失った和子は吾郎と一夫に保健室に運ばれ、目を覚ました和子がフラスコが倒れ、湯気が漂い、いい臭いがし、近づくと体がふわっとなったと話しました。二人の先生と吾郎、一夫も部屋を調べますが、その様な形跡は見つかりません。和子、吾郎、一夫の3人で下校し吾郎と別れ歩いていき一夫の家の前で一夫のお爺さん、お婆さんに呼びとめられ寄っていくことに。そこにはお爺さんの趣味で栽培しているラベンダーがありました。花を見るのは始めてですが嗅いでみると、やはり実験室に漂っていたあの匂いでした。月曜日18日になり登校しました。その夜、地震が起きたり、吾郎の、家で出火があったり屋根瓦が落ちたりし、寝て目覚めると同じ事が繰り返され、ずっと18日のままです。色々な疑問を感じ一夫に会おうと探して一夫のお爺さんの温室に入ります。そこでまたラベンダーに近づき、匂いを嗅いでみました。すると和子は一夫が植物を収集している海岸にテレポーテーションしました。そこで一夫に真相を知りたいと訴え、「強く念じるんだ あの日のあの場所を」「土曜日の実験室」和子はテレポーテーションとタイムリープをし、物音がする前の実験室に現れました。そこにいたのは一夫でした。そこで一夫は自分は2660年の薬学博士でスキー教室の夜からタイムリープし緑がほとんど絶滅した世界からラベンダーの成分を求めてやってきた事、関わり合いのある相手には脳波を送り都合の良い記憶を持つ様にしていた事を話した。さらにルールをおかし、全てを喋ってしまった為、未来に帰らなくてはならず、その際にこの世界で関わった全ての人間の記憶も消し自らの記憶さえも消さなければいけないと告げます。「また 会えるのね 私達」と言う和子に「会えるよ でも 君には僕だと分からない 全く別の人間として 僕にも君を見つける事はできない」「わかるわ 私には」一夫が薬品を嗅がせ「さよなら」と最後の言葉を告げると「さよなら 忘れない さよなら」と和子は気を失い崩れ落ちた。時は流れ1994年4月16日土曜日、11年経ちました。勤務先の廊下で青年に道を尋ねられます。一夫ですが、お互いに気づきません。教えるとお礼を言い長い廊下を歩いて行く後ろ姿をしばらく見送った和子は振り向き反対方向に歩いていきました。

ネタバレ感想

広島県尾道市の街並みは行った事はないけど、どこか懐かしく感じます。

今回、改めて観て演出が独特で凝っているなと感じました。色々な技法がタイムリープやテレポーテーションのシーンだけでなく使われています。一夫が脳波を送り相手の記憶をすり替えている感じを表現しているのでしょうか。

特殊な技法以外でも上手いなと感じたのは一夫が和子の前に現れるシーンや一夫の祖父母が和子を呼び止めるシーンで脳波を送られ、始めてなのに昔から知っている様になっているので普通に撮っているのに少し違和感を感じるところです。

和子役の原田知世と一夫役の高柳良一だけがセリフが棒読みで他の役者は普通に演技しています。これはタイムリープする二人と何も分からない人々の違いをわざと出しているのでしょうか。

エンディングで原田知世のミュージック・ビデオの様に「時をかける少女」を歌い出すところがいいです。切ないメロディと本編とは違う笑顔がなんともいえません。

松任谷由美作詞作曲、この映画の音楽は夫の松任谷正隆が担当しました。

まとめ

原田知世は初の映画出演で第7回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞しました。

大林宣彦監督の尾道三部作の第二作目となります。

冒頭のスキー場は上越国際スキー場でロケをしました。

撮影中、一夫役の高柳良一にはボイストレーナーをつけて味のある僕読みをあえてさせたという話です。

断崖絶壁で植物採集をするシーンは合成ではなく実写で、打ち寄せる波だけ合成しています。ロケは広島県竹原市黒滝山で行われました。この時、高柳良一が足を踏み変えた直後、それまで立っていた足場の岩が砕け落ちるハプニングがあったそうです。高柳は「もう俳優なんてやってられない平凡なサラリーマンになって、休みの日には妻と子共を連れて焼肉屋に行く様な生活をするんだ」と叫びその通り俳優を辞めたそうです。大林監督はその言葉を「天国に一番近い島」で小林稔侍の台詞に使いました。

冒頭の「ひとが現実よりも理想の愛を知った時、それはひとにとって、幸福なのだろうか?不幸なのだろうか?」という言葉は大林監督オリジナルです。「桃栗三年柿八年」の歌は大林監督が作曲しました。

それではこの辺で

ご覧いただきありがとうございます。

 

「ショーシャンクの空に」あらすじ&ネタバレ感想

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Amazonショーシャンクの空に

日本公開

 1995年6月3日

原題

 The Shawshank Redemption

原作

 スティーブンキング

 「刑務所のリタ・ヘイワード」

監督

 フランク・ダラボン

制作

 ニキ・マービン

制作総指揮

 リズ・グロッツァー

キャスト

アンディー(アンドリュー・デュフレーン)

 -ティム・ロビンス

レッド(エリス・ボイド)

 -モーガン・フリーマン

ヘイウッド

 -ウィリアム・サドラー

ウォーデン・サミュエル・ノートン

 -ボブ・ガントン

ブルックス・ヘイトン

 -ジェームズ・ホイットモア

バイロン・ハドリー

 -クランシー・ブラウン

トミー・ウィリアムズ

 -ギル・ベローズ

ボッグス・ダイアモンド

 -マーク・ロルストン

あらすじ

 1947年のある夜、思いつめた顔で銃を膝の上に置きウィスキーボトルをラッパ飲みした。彼は若くして銀行頭取を務めるアンディー(アンドリュー・デュフレーン)です。妻が愛人の家に行き不倫している事を知り彼の家の前に来てしまいました。結局銃は捨てたのですが、翌朝二人は何者かに射殺されてしまいます。アンディは終身刑の判決を受けショーシャンク刑務所での長い戦いが始まります。ここはノートン所長とハドリー主任刑務官を中心に悪質な腐敗した刑務所だったのです。長年服役しているレッド(エリス・ボイド)は所内で調達屋として囚人に色々な物品を届けています。アンディはレッドと仲良くなりロックハンマーを頼みます。鉱物マニアで岩を砕き鉱物を収集する為といいます。1949年、ハドリーの遺産相続問題を知り仲間達へのビールの提供と引き換えに解決策を提案し、見事な手腕で一目置かれます。その後男色の趣味のあるボッグスの一味から襲われボッグスはハドリーに痛めつけられ、車いす生活に。アンディは全治1か月の治療を終え房に戻ると女優リタ・ヘイワースのポスターがレッドから退院祝いとして置かれていました。以前アンディが冗談でリタ・ヘイワースを調達してほしいと頼んだからです。アンディは図書係に配属されその傍らでノートン所長達の個人的な税務処理や資産運用を行わされます。そして所長はピンハネや土建業者達からの賄賂を受け取り始めアンディは「ランドール・スティーブンス」という架空の人物を作り多額な不正蓄財を隠蔽していました。ある日アンディはレッドにメキシコの太平洋に面した町ジワタネホでホテルを開き古いボートを修理して客を乗せて釣りに出るのが夢だと語ります。太平洋の別名は記憶のない海、記憶のない場所に住みたいと。1966年のある日、アンデイはレッドにバクストンの牧草地へ行けと言います。妻に求婚したカシの木の下の黒曜石の下から何かを掘り出すように指示します。レッドはアンディの様子がおかしいと心配です。次の日の朝点呼の際アンディは消えていました。脱獄に成功したのです。リタ・ヘイワードのポスターは年月を重ね、マリリン・モンローから現在はラクエル・ウェルチへ変わっています。ポスターをめくるとそこには壁に人ひとりが通れる穴が。ロックハンマーで長年かけて開けていたのです。その夜は嵐、壁を通り抜けたアンディは雷鳴に合わせて排水の土管を叩き穴を開け460メートルも下水の中を這って行き川へたどりついたのでした。まるで祝福するように雨がアンディを洗い流します。アンディは自ら作り出した架空のランドール・スティーブンスへなりすまし所長の不正蓄財を全て引き出すと所長の部屋から前日持ち出していた証拠書類を新聞社へ送りハドリーは逮捕され、所長は銃で自殺した。間もなくレッドは服役40年目にして仮釈放されるが外の世界に順応できず、アンディの最後のメッセージを思い出し、カシの木の下へ。そこで一通の手紙と交通費らしき紙幣を見つける。「レッドへ 仮釈放おめでとう ついでに私の所へ来てくれ 町の名を覚えているか (ジワタネホとレッドがつぶやく) 仕事を手伝ってほしい チェス盤もよういした レッド 希望はすばらしい 何にも替えがたい 希望は永遠の命だ これを読む君が元気だといいが アンディより」ジワタネホの砂浜で古いボートを磨いているアンディに笑顔で近づき二人は再開を喜び抱擁したのでした。

アレン・グリーンを偲んで

ネタバレ感想

 映画の前半は観ていて絶望の中に束の間の心のやすらぎを感じてほっとしたり、いやな世界の場面が続いていきますが、後半アンディが脱獄に成功した所から急に観ている側もテンションが上がる感じです。最後の青い海と空、白い砂浜のシーンでは気分が爽快になりました。

特に良かったのは雷鳴に合わせてアンディが土管を破るシーンです。まるで今までのいやな思い出を破壊している様にも見えました。その後下水の中を時間をかけてやっと川に抜け出たシーンは刑務所内からの解放をイメージしました。

この映画を観て思うのは希望を忘れてはならない、希望がないとせっかくの自由もただの空虚で意味の無いものになるし、希望があれば多少の事も耐えられるという事を強く感じました。

まとめ

 映画の最後に「アレン・グリーンを偲んで」と表示されますが、監督フランク・ダラボンの親友で映画の製作途中になくなったとの事です。ショーシャンクの空にの芸能事務所担当者をされていました。

この映画はスティーブン・キング原作の「ゴールデンボーイ 恐怖の四季 春夏編」という短編集に含まれていた「刑務所のリタ・ヘイワース」がモデルです。

第67回アカデミー賞で7部門にノミネートされましたが、受賞にはいたりませんでした。

それではこの辺で

ご覧いただき ありがとうございます。

「羅生門」あらすじ&ネタバレ感想

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Amazon羅生門 [DVD]

日本公開

 1950年8月26日

制作国

 日本

監督

 黒沢明

脚本

 黒沢明

 橋本忍

制作

 箕浦甚吾

キャスト

多襄丸

 -三船敏郎

真砂

 -今日マチ子

金沢武弘

 -森雅之

杣売り

 -志村喬

旅法師

 -千秋実

巫女

 -本間文子

下人

 -上田吉二郎

放免

 -加東大介

あらすじ

 どしゃ降りの中、朽ちて荒れ果てた羅生門で杣売り(たき火用木材売り)と旅法師が、雨宿りしながら、考え込んでいます。そこへやってきた下人に二人が見聞きした奇妙な話を語り始めます。3日前の金沢武弘の死体を山で薪を取っていた杣売りが発見して検非違使に届け、旅法師は妻と共に居た金沢を見ていました。二人は供述の為、検非違使に呼ばれそこで金沢の死に関わった3人の供述の食い違いを目の当たりにします。一人目は盗賊の多襄丸、山で金沢の妻の真砂を気に入り金沢を縛って真砂を手篭めにすると真砂が二人が戦い勝った方の妻になると言い出し金沢と戦い勝利したが女は逃げていたと言います。現場からなくなった男の太刀はその日の内に酒に変えたが女の短刀は知らないと言います。次に金沢の妻の真砂です。多襄丸はその後逃げて金沢からは冷たい目で見られ、その視線に耐えられず自分を殺すように頼んだが聞き入れられずにそのまま気絶し目が覚めると金沢には短刀が刺さり死んでいて後を追おうとしたが死にきれなかったと話します。最後に巫女が登場して死んだ金沢の霊を呼び出し、話しはじめました。真砂は多襄丸に付いて行くから夫の金沢を殺すように求め、呆れた多襄丸が激怒して女を生かすか殺すかは夫の金沢に決める様に求め、真砂は逃げ出し多襄丸も居なくなり一人残され無念の末に妻の短刀で自害し、その後自分の胸から何者かが短刀を抜き取ったが誰だかはわからないと話しました。それぞれ違う供述で「3人共嘘をついている」と杣売りは下人に話し、一部始終を観ていたが、巻き込まれるのがいやで黙っていたと言います。真砂に惚れた多襄丸は夫婦になる様迫ったが断り金沢の縄を解くと、辱めを受けたと自害するよう求めます。男達の勝手な言い分に真砂は笑い出し二人を罵り殺し合わせます。多襄丸が勝ちましたが事の成り行きに同様し真砂は逃げ出しました。そこで話し終わると赤ん坊の泣き声が裏から聞こえます。捨て子です。下人が赤ん坊の着物を奪いとり杣売りがせめますが現場から短刀を盗んだろと指摘してどしゃ降りの中を去って行きます。その後、最初のシーンの様に二人は放心した様に沈黙が続きます。、旅法師が赤ん坊を抱いていると杣売りが赤ん坊は自分が育てると言います。旅法師は「お主のおかげで私は人を信じて生きていく事ができそうだ」と人の良心に希望を見出すのでした。杣売りは大事そうに赤ん坊を抱いて雨上がりの羅生門を旅法師が見送る中、去って行きます。見上げた顔は笑顔です。

ネタバレ感想

 どしゃ降りのシーンで杣売りと旅法師が放心状態のところから始まり、最後に旅法師は人を信じる心、杣売りは赤ん坊に希望を見出し、雨は上がってますが天気の状態で杣売りと旅法師の心の状態を表されている様な気がします。事件に関わった3人が皆、自分のいいように嘘をつき、真実を語ったと思われる杣売りでさえ短刀の事を隠してたのではと絶望した旅法師が、杣売りが赤ん坊の残された服まで奪うのではと疑った事を恥じ杣売りを信じて心の雨が止んだのでしょうか。杣売りも生まれたての赤ん坊の将来に希望を見出した様に思えます。

真砂役の京マチ子は妖艶という言葉がぴったりですね。

音楽がいいです。ボレロ調で。担当は早坂文雄です。

まとめ

 芥川龍之介の「藪の中」と、「羅生門」を橋本忍と黒沢明が脚色して原作にしました。

モノクロの美しさにこだわり、鏡を、使ったり太陽を直接撮ったり画期的な撮影を行なっています。

撮影は大映京都撮影所で行われ、羅生門の原寸大のセットを建設しました。

この作品は、当初日本では不評でしたが海外では評価が高く、ベネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞しています。大24回アカデミー賞で名誉賞、他数々の賞を受賞しています。

それではこの辺で

最後までご覧いただきありがとうございます。

「今夜、ロマンス劇場で」あらすじ&ネタバレ感想

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 Amazon今夜、ロマンス劇場で

日本公開

 2018年2月10日

制作国

 日本

監督

 竹内秀樹

脚本

 宇山佳佑

キャスト

美幸

 -綾瀬はるか

牧野健司

  -坂口健太郎

成瀬塔子

 -本田翼

俊藤龍之介

 -北村一輝

山中慎太郎

 -明慶

吉川天音

 -石橋杏奈

成瀬撮影所長

 -西岡徳馬

三銃士・狸吉

 -竹中直人

三銃士・虎右衛門

 -池田鉄洋

三銃士・鳩三郎

 -酒井敏也

本田正

 -江本明

牧野健司(晩年)

 -加藤剛

あらすじ

  映画監督を志す青年、健司はロマンス劇場という映画館に通い詰める日々を送っていました。それは杯盤となった映画の中の憧れのお姫様、「美雪」にあうためです。ある日なんと映画の中から映画と同じモノクロの色合いで美雪が現実に健司の前に登場します。美雪も杯盤になった映画を観てくれる健司に会いにきたのでした。しかし人の温もりに触れると消えてしまうのです。元の世界に戻ろうとする美雪に、このままでいいからそばにいてほしいと願う健司。結末はわからないままです。実は全て健司が書いた脚本でした。結末を書けずに歳を取り今は病院のベッドの上です。あまりもう長くはありません。つきそいの看護婦さんの結末を知りたいというリクエストに応えハッピーエンドな結末にします。そこへ面会の若い女性がやってきます。美雪です。もちろんモノクロの肌に肌色のファンデーションで色が付いてます。健司の前に現れてから歳を全くとってません。美雪は元の映画の世界に帰らずにずっと健司の世界にいたのでした。死にゆく健司に最初で最後の抱擁をする美雪。場面は変わり健司はモノクロの映画の中の宮殿にいました。健司だけでなく健司の周りにいた人々も周りにいます。モノクロの世界の中で一輪の赤いバラの花をお姫様の美雪にささげる健司。すると周りの世界が全て、鮮やかなカラーに彩られました。口づけを交わす二人に周りの人々は盛大な拍手を贈ります。映画の世界で二人は結ばれる事ができたのでした。

ネタバレ感想

 全て主人公、健司の脚本の中のお話だったのですが、実際に健司の心の中で美雪は触れる事がないままずっと一緒にいたのでしょう。最後に旅立った健司は向こうの世界で美雪と結ばれる事ができましたが、健司の心の中では実際に美雪と結ばれたのだと思います。脚本の中の健司と同様に脚本を書いた健司も美雪を愛し続けていたという内容で、現実と脚本内の空想の世界の境目がはっきりわからず良くできています。美雪が登場する杯盤になった映画「お転婆姫と三銃士」ですが「ローマの休日」と「オズの魔法使い」が少し入ってるなと感じました。

まとめ

 「信長協奏曲(ノブナガコンツェルト)」を手掛けた宇山啓祐の脚本を「のだめカンタービレ」「テルマエ・ロマエ」の武内英樹監督が映画化しました。

「ニュー・シネマ・パラダイス」「忍術キートン(キートンの探偵学入門)」「カイロの紫のバラ」「オズの魔法使い」「狸御殿」「銀座旋風児(ギンザマイトガイ)」など名作へのオマージュがちりばめられているそうです。

主演の綾瀬はるかと坂口健太郎は「海町diary」「高台家の人々」にそろって出演していますが、共演シーンはなかった為、今回本作で初顔合わせとなりました。

ロケ地を紹介します。

 栃木県足利市は映画のロケ地として有名です。

旧足利東映プラザ

 1999年に閉館しました。

 栃木県足利市にあり、現在はレストランやイベント会場として使われています。

あしかがフラワーパーク

 デートのシーンで登場しました。藤の花が印象的でした。

赤煉瓦工場トチセン

 国の登録有形文化財になってます。健司の勤務先の撮影所のシーンで使われました。

松村写真館

 明治時代から操業している老舗の写真館です。健司のアパートの外観としても使われ、

 美雪 と健司が記念写真を撮るシーンで使われました。

それではこの辺で

ご覧いただきありがとうございます。

「天使にラブ・ソングを...」あらすじ&ネタバレ感想

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Amazon天使にラブ・ソングを… [DVD]

日本公開

 1993年

制作国

 アメリカ

原題

 Sister Act

監督

 エミール・アルドリーノ

脚本

 ジョセフ・ハワード

制作総指揮

 スコット・ルーディン

制作

 テリーシュワルツ

キャスト

デロリス

 -ウーピー・ゴールドバーグ

修道院長

 -マギー・スミス

シスター・パトリック

 -キャシー・ナジミー

ヴィンス

 -ハーヴェイ・カイエル

シスター・ロバート

 -ウェンディ・マッケナ

シスター・ラザラス

 -メアリー・ウィックス

サザー警部

 -ビル・ナン

ジョーイ

 -ロバート・ミランダ

ウイリー

 -リチャード・ポートナウ

あらすじ

 ネバダ州に縄張りを持つ大物マフィアのボスのヴィンスの愛人であるデロリスはここナイトクラブ「ムーンラウンジ」でクラブ歌手として歌っています。ある日デロリスはヴィンスが裏切り者を始末するシーンを見てしまい、ヴィンス達から命を狙われるはめになります。警察は重要参考人としてデロリスをヴィンスの裁判が始まる日まで修道院で保護することにします。尼僧として修道院で身を潜めて暮らすことに最初抵抗がありましたが聖歌隊を歌手としての実力を生かし指導していくうちにシスター達との友情も芽生え、聖歌をポップにアレンジして人気者になりました。それも束の間警察内部の情報漏洩でデロリスが連れ去らせます。巻き添えでさらわれたシスター・ロバートが抜け出し、シスター達に修道院長から真実が告げられる。シスター達はデロリスを救う為、一丸となってアジトであるムーンラウンジへ乗り込み無事に救出できました。ヴィンスは逮捕されます。これで修道院での生活は終わります。シスター達と挨拶を交わし、辞職を決めていた修道院長へ「辞職はどうなったの」「あなたの後をつがなきゃ」。

ローマ法王の前での最後のコンサートが始まりました。聖歌を途中からゴスペル風にアレンジした曲で大成功に終わったのでした。

ネタバレ感想

 ミュージカル映画ではないですが、ミュージカルの良さがあります。シスター達が普段の清楚な感じから急にのりのりになるシーンがいいですね。またデロリス役のウーピー・ゴールドバーグの表情がなんともいえず、いい感じです。特に最後のコンサートのシーンが良かったです。

デロリスが去った後も修道院長が指揮をしながらシスター達はずっと歌い続けるのでしょう。

この映画は愛人から命を狙われるというよくよく考えるとハードな内容ですが、主役のウーピー・ゴールドバーグのキャラのおかげでまったく、悲しみや暗さが感じられません。ただマフィアから追われる丁度いい感じのスリルだけを感じ最後のシーンの修道院の生活がこれで終わるシーンも別れの悲しさというより、ほのぼのとした、これから新たなステージが始まる希望を強く感じました。観ると元気をもらえる映画ではないでしょうか。

まとめ

 この映画のロケ地はアメリカ合衆国カリフォルニア州北部のサンフランシスコです。ナイトクラブの場所はリノというカジノ街です。ラスベガスに次ぐ規模のカジノ街だそうです。

協会の場所は複数有り外観の撮影は聖ピーター&ポール教会、1924年に完成し、1954年に女優のマリリン・モンローとメジャーリーガーのジョー・ディマジオが結婚式を挙げた場所としても有名です。メインの撮影はロサンゼルスのハリウッド・ユナイテッド・メゾシスト教会、バック・トゥ・ザ・フューチャーのロケ地にもなっています。

主演のウーピー・ゴールドバーグはコメディアン、歌手、女優をこなし、「ゴースト/ニューヨークの幻」でアカデミー助演女優賞を受賞。エミー賞、グラミー賞、オスカー(アカデミー賞)、トニー賞4つの賞を全て受賞したEGOTです。EGOT(イーゴット)は世界に15名しかいません。名女優ですね。

それではこの辺で

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「ラ・ラ・ランド」あらすじ&ネタバレ感想


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Amazonラ・ラ・ランド

日本公開

 2017年

制作国

 アメリカ

原題

 LA LA LAND

監督・脚本

 デミアン・チャゼル

キャスト

セバスチャン・ワイルダー(セブ)

  -ライアン・ゴズリング

ミア・ドーラン

 -エマ・ストーン

デヴィッド

 -トム・エヴェレット・スコット

グレッグ

 -フィン・ウィットロック

ジョシュ

 -ジョシュ・ペンス

ミアの母

 -ミーガン・フェイ

トレイシー

 -キャリー・ヘルナンデス

アレクシス

 -ジェシカ・ローテ

ケイトリン

 -ソノヤ・ミズノ

キース

 -ジョン・レジェンド

ローラ

 -ローズマリー・デウィット

ビル

 -J・K・シモンズ

ハリー

 -ディモン・ガプトン

カルロ

 -ジェイソン・フュークス

ヴァレット

 -トレヴァー・リサウアー

アリステア

 -マイルズ・アンダーソン

あらすじ

 プロローグ・冬

渋滞中のフリーウェイのシーンから始まり。一人の若い女性が歌い出し踊り始めます。ミュージカル映画です。次々と車から人々がおりて歌いながら踊り始めやがて皆車内に戻り車が動き始めます。一台のオープンカーに乗る男、彼がこの映画の主役の一人セバスチャン(セブ)、ジャズピアニストでレストランでピアノを弾き生計をたてながら、いつか自分で古き良き時代のジャズの店を開くのが夢です。姉からは夢ばかり追わないで早く身を固めろとたしなめられていて、相手を紹介されたりしますがジャズの好きな娘がいいと夢を追うのを譲りません。その前車のプリウスにはミア、ワーナー・ブラザースのカフェ店員として働きながら女優を目指しているが、オーディションを落とされ続けています。動き出す車列に気付かないミアにクラクションを鳴らし抜かしぎわに悪態をつきます。これが二人の運命の出会いです。ミアはある日、ルームメイトのトライシー、アレクシス、ケイトリンに誘われクリスマスパーティーに参加し帰り道、車がレッカー移動されて夜道を歩いていた所聞こえてきたメロディに惹かれレストランへ入ります。その曲はセブが店の方針で決めていたクリスマスソングから独断でチェンジしたオリジナル曲でした。曲が終わるとオーナーのビルから解雇されます。曲が気にいったミアはセブに声をかけますが、セブは解雇されショックな状態でミアを無視します。

パーティーに参加したミアはそこでロックバンドで演奏するセブと再開します。数日後ジャズが嫌いと話すミアをジャズクラブへ連れていったり映画を観たりグリフィス天文台でワルツを踊り恋が始まりました。

同棲を始めた二人。セブはミアに自身で脚本した一人芝居を勧めます。チャーリーパーカーにちなみ将来の店の名前を「Chicken On A Stick」に決めているセブに「Seb's」を勧めるミア。そんなある日セブの旧友キースとジャズクラブで再開しバンド加入を勧められますがキースの斬新な音楽性を受け入れられずためらいます。しかし店の資金作りの為バンド加入を決めます。ライブを訪れたミアはセブの好きな音楽ではないと気付きます。バンドは成功し各地を飛び回りすれ違いが多くなりました。

ある日ボタンのかけ違いから喧嘩になり言ってはいけない言葉を言ってしまいます。その後のミアの公演をセブは観に行く予定でしたがバンドの撮影が急遽入り間に合いませんでした。まばらな客の中で演じた後、客の酷評を聞いてしまい夢を諦めて実家に帰る決意をセブに告げます。数日後セブはミアの舞台が配役事務所の目に止まったと連絡を受けミアの実家までオーディションを受けさせる為に迎えに行きます。オーディションは成功します。以前夕陽の中で訪れた天文台に今日は昼間来ています。ベンチで未来を語る二人、オーディションに受かったらパリに行く様に勧めるセブに「あなたは?」とミアは問いかけます。「俺も自分の道を勧むよ。この街に留まって。君はパリだ。いいジャズが聴ける。好きになった。だろ?」静かに語るセブに「そうよ」笑顔で答えた後、泣きそうになるミア。「後は様子を見よう」そう語るセブを見つめながら狂しそうに「ずっと愛してるわ」「俺も愛してるよ」二人は愛を確認しあいました。

エピローグ5年後・冬

ミアは大女優になりセブではない夫と子共もいます。ある夜夫と出かけたミアは渋滞に巻き込まれフリーウェイを降りて偶然入ったバーの名前が「Seb's」、そこでセブの店と気付きます。セブも客の中にミアを見つけミアが最初に気にいった曲を弾き始めるとパラレルワールドの様なシーンになり、もしセブがパリに一緒に行っていたらという映像が写し出されて最後にミアの横にいるのはセブだけど演奏してるのは、、、?という所で曲は終わりました。店を立ち去るミアと目が合うセブ。笑顔で軽くうなづきます。

 The End

 ネタバレ感想

 最初フリーウェイでのミュージカルのシーンがいいですね。圧巻です。この映画は恋愛映画と捉えればハッピーエンドとならず最後の妄想シーンの後、現実に戻った時はいたたまれない様な気持ちになり、その後の笑顔で見つめ合うシーンで救われた感じになりましたが、もう一度観てみて少し感じが変わりました。最後のパリ行きをセブが勧めるシーンでセブが「いいジャズが聴ける。好きになった。だろ。」と問いかけて「そうよ」と答えるシーンがありますが2度目に再開したシーンでセブの曲が気にいってミアの方から話しかけています。ミアはセブの曲が最初から大好きだったのです。だから好きでもない音楽を金の為に演奏してすれ違いになる現状に耐えられなくなったのでしょう。一方のセブもミアの実力に気づいていて、最後のオーディションの合格を確証しています。なぜ一緒にパリに行かなかったかというとセブ本人も夢を叶える為です。その事はミアの願いでもあります。最後の笑顔で見つめ合うシーンはお互いの夢が叶った事を確認していたのではないでしょうか。お互いに自身の夢と相手への願いが叶っており再開も果たしハッピーエンドと思えてきました。最後の妄想のシーンはむしろそうなっていたらセブの夢も叶わず、ミアのセブに成功して欲しいという希望も叶わなかった。だからこれで良かったという意味ではないかという気がします。

まとめ

 作品内でセブ役のライアン・ゴズリングがピアノを演奏するシーンは全て本人が弾いていて3か月しか練習していないそうです。

セブの愛車は1982年式ビュイック リビエラ コンバーチブルです。5年後も同じ車ですね。

ララランドとはアメリカのロサンゼルスの別名でグリフィス天文台やロサンゼルス中心部などが登場します。

ミア役のエマ・ストーンはこの映画でアカデミー賞主演女優賞をはじめ数々の賞を受賞しています。

当初ミア役はエマ・ワトソンにオファーしていましたが、スケジュールの都合でエマ・ストーンになりました。

それではこの辺で

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「裏窓」あらすじ&ネタバレ感想

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Amazon裏窓 [DVD]

日本公開

 1955年

制作国

 アメリカ

原題

 Rear Window

原作

 ウィリアム・アイリッシュ

監督・制作

 アルフレッド・ヒッチコック

キャスト

L・B・ジェフリーズ

 -ジェームズ・スチュアート

リサ・キャロル・フレモンド

 -グレース・ケリー

ラーズ・ソーワルド

 -レイモンド・バー

ステラ

 -セルマ・リッター

トーマス・J・ドイル刑事

 -ウェンデル・コーリイ 

あらすじ

カメラマンのジェフリーズ(ジェフ)は世界をまたにかけ危険な撮影を職業にしています。ある日カーレース中の撮影で事故に巻き込まれ左足を骨折してしまいギプスをはめ自宅で車いす生活を送るはめになり、裏窓から見える隣人の様子を眺めているうちにそれぞれの部屋の窓にドラマがあり、部屋の住民にあだ名をつけたりして楽しむようになってました。あと一週間でギプスが取れるようになりました。そんなある日いつも夫婦喧嘩している中年夫婦のセールスマンの夫ソーワルドが深夜にトランクを持って出たり入ったりしているのを目撃し不審に思います。次の日から妻の姿が見えません。ジェフは怪しいと疑ります。毎日自宅に来てくれジェフを疎ましく思い早くこの仕事が終わる事を願う看護師のステラや結婚したがっているがジェフリーズがためらっており、世界をまたにかける危険な撮影をやる雑誌をやめてポートレートやファッションの仕事に変わってほしいと願うファッション業界で働いているリサにもその事を話しますが信じてくれません。近所を覗いてあれこれ詮索するのはやめるようにたしなめられます。しかしジェフの疑いはエスカレートし、ぼんやりと窓の外を眺めているだけだったのが双眼鏡を使ったり仕事用の一眼レフに望遠レンズをつけて「のぞき穴」と称して使用するようになります。そんな夜リサと一緒にソーワルドが大きなトランクをロープでぐるぐる巻きにしている光景を目撃し「最初から話して」リサも信じ始めます。ステラも信じるようになりリサと共に協力してくれます。リサが部屋に潜入した際に見つかり、ジェフの知り合いのドイル刑事に連絡しなんとか警察が駆けつけて助かるがリサは不法侵入で逮捕されてしまいます。その際窓からジェフにジェスチャーしていたのをソーワルドに気づかれジェフの方を見たソーワルドと目が合ってしまいました。慌てて電気を消すジェフですが遅かった。その後ソーワルドを監視しながら電話でドイル刑事と会話して切った直後にソーワルドがいなくなり電話が鳴ります。「ドイル、ソーワルドが逃げた」ドイル刑事と勘違いして話してしまい、無言の相手が誰なのか察します。やってきたソーワルドと格闘になりアパートの窓から足から落下、一命を取り留めます。警察やリサやステラがかけつけてソーワルドは逮捕されます。花壇をかぎ回っていた近所の犬が殺されたので調べていたら帽子の箱の中に何かがみつかったと刑事「見るかね」と話すドイル刑事へ「バラバラは結構よ」と話した後ハッとした顔になるステラ。

シーンが変わりまた平穏な近所の風景。

ジェフの部屋では両足へギプスを着けて窓に背を向け車椅子に座り、うとうとするジェフの傍らで雑誌をめくるリサ。題名は「ヒマラヤを超えて」またファッション雑誌へ持ち変え微笑むリサ。

ネタバレ感想

この作品はテレビで随分前に見て以来今回改めて見てみましたがヒッチコック映画特有のユーモアとサスペンスのバランス具合からくる雰囲気がいいですね。ヒッチコックの映画はどれも好きですがこの映画はヒッチコックお気に入り女優のグレイス・ケリーのチャーミングな演技が魅力の一つですね。また自由に動けなく見る視野も限定された主役ジェームズ・スチュアートが足が痒いのに掻かずに孫の手を使い安堵の表情を見せるシーンにこの映画の怖さが象徴されている気がします。ラストのシーンでステラ役のセルマ・セッターが「バラバラは結構よ」と言った後のハッとする表情が何を表しているのか世間では謎とさせています。昔見た時もしっくりしない感じだったけどわからないのは自分だけだろうと深く考えないままでしたが、今回改めて考え続けた所、自分なりの考えが浮かびました。以前何かで知ったのですが西洋人は日本人に比べてシンメトリーな左右対象な物を好むそうです。左足のギプスがもうすぐ取れてジェフから離れられるのを楽しみにしていたステラは両足から落下したジェフを目の当たりにして看護婦の目線から次は両足共バラバラではなく揃ってギプスになるのを自分が語った「バラバラは結構よ」の後、想像してハッとしたのではと思ったのですが、どうでしょうか。

最後にジェフはもう懲りたのか窓に背を向けて窓の外への興味から解放された様な表情で車椅子に座って寝ています。その横のベッドの上でリサはヒマラヤの雑誌を読みながらジェフを睨みます。その後ファッション雑誌を手に取り微笑むのでどうしても危険な仕事は辞めてほしい様ですね。果たしてその後二人は結ばれるのでしょうか。

まとめ

映画の中で登場するカメラは旧東ドイツのドレスデンに本社があるイハーゲ社の一眼レフカメラ、エキザクタ・バレックスです。このカメラは左利き用です。望遠レンズを取り付けて覗き用として使われ最後はフラッシュによる威嚇用として活躍しますが、肝心のカメラとしての撮影は一度もやってません。

女優のグレイス・ケリーは映画内でファッション業界人の設定らしく毎回登場する度に違う服を着ています。そこも一つの見どころです。当時25歳、この作品でニューヨーク映画批評家協会賞とナショナル・ボード・オブ・レビューの主演女優賞を受賞しています。

ヒッチコック監督のカメオ出演は作曲家の部屋で時計の、ネジを巻く人の役で登場しています。

それではこの辺で

ご覧いただきありがとうございます。